ドンファン、沈んで浮いて沈んだ最終日
国内男子ツアー「ブリヂストンオープン」の最終日、通算11アンダーの首位タイでスタートしたドンファン(韓国)は、スタートの1番でティショットを右サイドのラフに入れ、2打目はグリーン手前の深いラフに入れてしまった。
スタートホールでボギーを叩き、10アンダーで迎えた2番のティショットは、インパクトの瞬間かかと側に体重が残り、いわゆるこすり球でボールは右方向に飛び出してしまった。右ドッグレッグで、多くの選手が林超えを狙うホールで、ドンファンのボールはその林に捕まり2打目を打てる状況ではない。横にも後ろにもショットができない木の根っこに挟まれ、アンプレヤブル後の3打目でようやくフェアウェイに脱出することができた。このホールをダブルボギーにし、3番もティショットは右サイドの木の間と、肩を落として足も引きずるように精神的に落ち込んだ。
ところが、4番で8mのバーディパットを決めると8番パー3はティショットをピンの左2mにつけてバーディ。さらに9番パー5もスコアを伸ばし、スタート時の9アンダーに戻した。ハーフターンの時には、落ち込んでいたドンファンに笑顔が戻っていた。
その勢いは止まらず、11番、15番とバーディを奪い首位の藤田を捕らえて迎えた、勝負どころの16番パー5。フェアウェイからの2打目にドライバーで挑んだが、ボールはグリーン手前のバンカーに捕まる。3打目は乾いた音を残してグリーン反対側のラフに打ち込む“ホームラン”。スコアを伸ばしたい16番でボギーを叩いたドンファンは、優勝に2打届かず通算10アンダー3位タイに終わった。
「最高じゃないですか。ボギー、ダボスタートで、ここまで持ってきて、良く頑張った。出だしがなかったら、どうなったかわからないけど・・・。いい勉強になりました。これからのプレーに力になる1日でした」と、スタートの躓きを巻き返し、最後まで諦めずプレーしたことに胸を張った。(千葉県千葉市/本橋英治)