池田勇太 首位に5打差5位「良い位置」
沖縄県の那覇ゴルフ倶楽部で開催されている国内男子メジャー「日本オープンゴルフ選手権競技」3日目。池田勇太が4バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの「71」で回り、最終日を前に通算8オーバーの5位タイにつけた。
日に日に強さを増して行く風。第3ラウンドは途中で冷たい横殴りの雨にも見舞われた。それでも池田のスコアは「78」を叩いた初日から、2日目「72」、そしてこの日はイーブンパー。出遅れていたはずが、前週の「キヤノンオープン」に続く2連勝、そしてツアー初勝利を飾った2009年「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」以来となるメジャー2勝目を視界にとらえた。
出だしの1番でウェッジでの第2打をピンそば50センチにつけバーディ発進。しかし直後の2番からボギー、ダブルボギーが続いた。それでもパー5の6番をバーディとすると、8番(パー3)ではグリーンエッジからチップインバーディを決めた。11番で4つ目。「15番のボギーがもったいなかった」としたものの、上がり3ホールできっちりパーを並べ「上出来。それなりにはできた、と言う感じ」。
苦悶の表情を浮かべる選手たちが多い中、池田は多くのギャラリーを引き連れながら、終始リラックスムードでプレーした。「こんな大風の中、マトモにやってたらバカになるだろ」と冗談めかして笑う。「3日間の中では、一番強かった。ただ、今日は強さというより重かった。計算できたところと、できないところもあった。でもこれだけの風だし、すべてが完璧に行くわけがない」。
首位の平塚哲二には5打差。普段のトーナメントであれば、大きな差といえるが、これは日本オープン。「良い位置で最終日を迎えられる。こういうコースだから優勝、優勝と意気込むよりも、耐えていく」。沖縄の風と戯れながらリーダーズボードをスルスルと上った先にあるのは、日本一の栄冠だ。(沖縄県八重瀬町/桂川洋一)