2012年 長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント

愛息のキャディバッグを担いだ丸山茂樹が復活を期す

2012/07/04 19:27
今大会にはホストプロとして出場。丸山茂樹の“復活”が待ち遠しい

2009年の最終戦「日本シリーズJTカップ」で涙の復活優勝を遂げた丸山茂樹は、その後2シーズン、再び勝利から見放されている。本来の輝きを取り戻そうにも、度重なる故障が原因で、大きな復調の波をつかめずにいる昨今。11年は開幕前に右足ふくらはぎを痛め、その後は腰痛も発症。予選通過は5試合、賞金ランクは118位に落ち込んだ。そしてこの12年も開幕から7試合で決勝進出はわずかに3回と、苦しみの時期を抜け出せない。

今シーズン、丸山を悩ませているのは左手親指付け根の負傷だ。米国で慢性亜脱臼と診断され「関節のあたりが柔らかすぎて、グラグラする」という。深いラフからのショットに痛みが走り、完治させる方法は手術だけ。それも100パーセント回復するかは分からない。「(診断結果を)聞いたときは、流れたよ、涙が。マジかよって」。

しかしながら、今週ホストプロとして戦う「セガサミーカップ」を前にした表情までもが曇っていたわけではない。2週前の「~全英への道~ミズノオープン」は欠場し、自宅のある米国に帰った。そして米ジュニアゴルフ界で活躍する息子の奨王くんのキャディバッグを担ぎ、カリフォルニア州の大会に“出場”。「リフレッシュして戻ってきた。良いものだよね。もう少し頑張りたいなという気もするし」。そして愛息は見事優勝を果たし「世界ジュニア」にも弾みをつけた。

満身創痍の状態は変わらないが、気持ちはリスタートを切る構え。「おれはジュニアの頃から30代半ばまで、うまくいき過ぎてたんだよ。“修行僧”の身としては、まだまだ苦労しなさいって言うところ」。傷だらけの体とも真正面から向き合って戦う。(北海道千歳市/桂川洋一)

2012年 長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント