石川遼がクロスカントリー合宿を開始
男子プロゴルフの石川遼が5日(日)、新潟県湯沢町で4日間にわたるクロスカントリー合宿を開始した。毎年恒例となったこの雪上トレーニング。初日から12キロを走破し、さっそく充実の汗を流した。
石川は1月上旬から米国へと飛び、米国ツアー2試合に出場。約3週間の遠征を終え、1日(水)に帰国したばかり。今月16日(木)開幕の「ノーザントラストオープン」から再びスポット参戦するため、近日中に再渡米する予定だが「スケジュールが詰まっている中、強引に入れてよかったと思う。普段使っていない筋肉を使っていく」と意気込みを語った。
テーマのひとつが下半身強化。全身運動のクロスカントリーながら「去年までと比べて、足をもう少し大事にしようかなと思う。腕の力があれば前に進めるが、腕に頼らずにやっていく」と最大限、足腰を鍛える方針。
前週の「ファーマーズ・インシュランスオープン」では4日間安定感を発揮し13位タイと健闘したが、当時のスイングを「まだ理想には程遠い。左の壁が流れてしまっている」と厳しい目で振り返る。雪山で全国トップクラスの実力を持つ地元出身選手の指導も受けながら、頭の中に描く動きに対し、肉体の面からアプローチしていくつもりだ。
今年も湯沢町から歓迎を受けた石川は「何の不便もなく練習に集中させてもらえる。本当にありがたい」と感謝。「自分はゴルフを通じてここにいられる。これからもどんな形であれ、ゴルフで恩返しができたら」と話し、先の震災による被災者支援なども含めつつ「喜んでいただけるか分からないけれど、スポーツ観戦に招待することなどは自分に出来ることなのかなと思う」と今後の構想も口にした。
芝生の上とは違い、周囲にはいつもと異なるリラックスムードも流れる。それでも石川の表情は真剣そのもの。「常にゴルフのことに繋げてやっているので、自然と練習も厳しくなる。スキを見せちゃいけない」と肉体をいじめ抜く。(新潟県湯沢町/桂川洋一)