【GDO EYE】キム・キョンテ、トップの風圧も残り18ホール
2010/12/04 18:21
1973年のツアー制度施行後、外国人として日本ツアーの賞金王に輝いたのは1987年のデビッド石井ただ一人。キム・キョンテが挑んでいるのは、23年ぶりの外国人賞金王であり、韓国人として初めて浴する栄誉である。
“鬼”というニックネームとは裏腹に、メディアへの対応は終始穏やか。ほぼ日本語でのやり取りが出来るが、込み入った答えの時は通訳を介して気持ちを伝える。石川遼という日本の誇る大スターを相手に、異国で賞金王を争う気持ちはどんなものだろう?シーズン終盤は終始プレッシャーにさらされ続けたが、それもあと18ホールの辛抱だ。
初日、2日目と悩んでいたパッティングは、昨晩のホテルの部屋での練習でも、今朝のパッティンググリーンでもその答えは見つからなかった。しかし、ティオフの僅か5分前。「最後にこれじゃないかなというのが見つかった」とキョンテは言う。
1番で4mを沈めてバーディ発進。「悪かった時はヘッドの動きを意識し過ぎて、グリッププレッシャーが緩くなっていた。それを意識したら、インパクトが良くなって転がりも良くなった」と、ようやく懸案にも光明が見え、3日目を終え6位タイまで順位を上げた。
昨年の同大会はプレーオフに敗れて2位。コースも好きだし、スコアを出す自信もあるというキョンテは、勝って賞金王を決めたいというかと聞かれると、「これが一番、完璧ですね」とにっこりと微笑んだ。(編集部:今岡涼太)