2010年 キヤノンオープン

【GDO EYE】横田が願う、露天風呂と息子の涙

2010/10/09 18:51
勝てば13年と19日ぶり、歴代2位タイの最長ブランク勝利となる横田真一

ツアー初勝利は、1997年の「全日空オープン」。それ以降は、2位で終えること実に7回。2勝目まであと1歩のところまで迫るも、勝利の女神が横田真一に微笑むことはなかった。その横田が「キヤノンオープン」3日目を終え、通算9アンダーで首位タイ。明日の最終日は、石川遼谷原秀人とともに最終組をプレーする。

この日、会見場に現れた横田とともに、7歳の長男・知己くんも登場。記者席に座り、静かに父親の話を聴いていた。会見場の静寂が破られたのは、プレー内容を聞かれた横田が「あまり大したことはないけど・・・」と答えた時だ。「そんなに大したこと無かったよね」と知己くん。会見場は、大きな笑いに包まれた。

ここから、主役はすっかり知己くんに。「お父さんの優勝を見たい?」という報道陣の問いかけに対し、「1回見てみたい」と返答。「でも、嫌なところもあるんです」と続ける知己くん。「パパが河口湖に露天風呂を造っちゃうし、車も買っちゃうから」。横田が、苦笑しながら補足説明に入る。聞けば1年ほど前に交わしたと、家族との約束があるという。「5位以内に入れば、山梨の別荘に露天風呂を造っていいと言われているんです」。

「まずは5位以内を目指します」という横田。その一方で、子供に優勝を見せたいという本音ものぞかせる。知己くんにも「(勝ったら)泣くと思う」とまで言われれば、奮起せずにはいられないのが父親心。願わくば明日の優勝会見で、今度は笑いではなく涙のやりとりに立ち会いたいところだ。(編集部:塚田達也)

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