「茉生君に何度か勝って良かった」 松山英樹は“全力”ドライバーからイーグル締め
◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 2日目(15日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎)◇7042yd(パー71)◇雨(観衆2151人)
いわゆる“マン振り”のように力強いドライバーショットは、フォローの風にも乗った。560ydの最終18番(パー5)で、松山英樹のセカンドショットは残り185yd。フェアウェイから8番アイアンでフィニッシュまでしっかり決めて、ピン手前5mへ。イーグルパットを決めて、右手でガッツポーズを作った。
完璧に近い最終ホールを「まあ良かったです。良かったと思います」と満足そうに振り返った。1イーグル5バーディ、1ボギーの「65」は初日の「67」を上回るスコアだが、中身はそうでもない。初日は「途中から良くなった」と一定の満足感があったティショットで14ホール中8回、フェアウェイをとらえていたが、この日は4回だけ。林間コース攻略の“肝”が揺らぎながら、持ち前のショートゲームも生かしてスコアを作った。
それでも、一貫していたのはドライバーショットの力強さだ。予選2日間はフィニッシュまで振り絞るようなスイングが目立った。タイミングが合えば当然、距離も出る。9月「バンテリン東海クラシック」で349.6ydを計測してドラコン王を獲得した同組の16歳、松山茉生(まお)の存在も頭にあった。
「僕は(松山茉生を)意識して振ってました。何回か(飛距離で)勝って良かったです」。同時に、ドライバーをしっかり振り切ることが大会開幕前に語った「今、やっていること」にリンクするのかもしれない。
住友ゴム工業(ダンロップ)と用具使用契約を結ぶ松山が目指す2014年以来、10年ぶりのホスト大会優勝へ。首位のマックス・マクグリービーと4打差で週末に入る。「まずはあしたの天気がもってくれるように」と悪天候予報の土曜日を気にしつつ「この2日間でできなかったことをできるようにして、臨みたいです」。決勝2日間での調子アップに意欲的だった。(宮崎市/加藤裕一)