「早く追いつきたいと…」生源寺龍憲は自己最高2位も金谷拓実に届かず
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 最終日(31日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7069yd(パー71)◇曇り(観衆4078人)
後半17番(パー5)、2オンに成功した生源寺龍憲の目の前にはちょうどリーダーボードがあった。この時点で通算20アンダー。後続の金谷拓実が23アンダーまで伸ばしていることを確認した。
「(上がり)イーグル、バーディを獲ってやっと追いつくか…」。7mほどのトライは惜しくも外れ、2パットのバーディ。「欲を言えば、もっとつけたかったですけど、集中していいショットは打てていた」と、自己最高2位フィニッシュにうれしさと悔しさが入り混じった。
金谷とは同じ1998年5月生まれで、誕生日も8日しか離れていない。桂川有人、大西魁斗、清水大成…。力のある選手が集う世代だ。自身は昨季下部ABEMAツアー賞金王としてレギュラーツアー昇格を果たしただけでなく、アジアンツアーへの挑戦にも意欲的。世代の先頭を走る金谷の活躍も原動力になっているという。「やっぱりいい刺激になりますし、負けたくないなって気持ちももちろんありますし。本当に早く追いつきたいなと思っているんですけど、なかなか…」。この日のように、簡単には並ばせてくれない。
海外メジャー覇者も出場した2週前のアジアンツアー「インターナショナルシリーズ マカオ」では予選ラウンドを8位で通過するなど奮闘。国内ツアー開幕戦でも初優勝に迫り、「濃い時間というか、成長のスピードがかなり早まっているなっていう感じはあります」。連日の悪天候でスケジュールも変則的になる中、タフに戦い抜けたのはオフのフィジカルトレーニングの成果でもある。
4月17日開幕のアジアンツアー「サウジオープン」にも出場予定。「本当にいろんなところ飛び回って、もう、ゴルフ三昧の人生です」と笑いながら、はっきりと目標を見据える。「もちろん国内で優勝もしたいんですけど、アジアのシードを獲りたい。(将来的には)アジアとか、海外のツアーで優勝したいので、そこを目指して」。初めて行く国、未知のコース、海外のライバルたち…。刺激的なシーズンに目を輝かせた。(三重県桑名市/亀山泰宏)