3パットボギーで前向きに? 首位浮上・中島啓太のセルフコントロール
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 2日目(13日)◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪)◇7315yd(パー70)◇晴れ(観衆4759人)
ポーカーフェイスに潜む内面の図太さは計り知れない。通算4アンダーで貞方章男と並ぶ首位タイに浮上した中島啓太の2日目は、いきなりティショットが右に飛び出してのボギーで始まった。2番のパー5もピンチを切り抜ける形となり、バンカーから寄せきれなかった8番で2個目のボギーを喫した。
「なかなかいい流れではなかった」というプレーは、9番でラフから最初のバーディにつなげた9番を挟んでも、緊張感をはらんだまま。10番はバーディトライがカップを目の前にして止まり、11番は上の段から繊細な2パットのセーブを強いられた。
ティショットが右ラフの斜面に飛んだ12番で返しの短い距離が決まらず3パットボギー。張り詰めていた糸が切れるような感覚もありつつ、続く13番のティイングエリアまで歩く短い時間の足取りはどこか軽やか。「意外と緊張がほぐれたというか、スッとした感じで。インターバルで歩きながら自分をコントロールできた。ポジティブに変わりました」と振り返る。
大きく打ち下ろす13番の厄介なティショットも「案外、力が抜けて良かった」。しなやかに1Wを振ってフェアウェイを捉え、セカンドのウェッジショットで1mに絡めるバーディへとつなげた。さらに15番から2連続でスコアを伸ばし、4バーディ、3ボギーの「69」。終盤にかけて集中力が研ぎ澄まされていった感も漂う18ホールに「タフなセッティングでかなり難しかったけど、価値のある1アンダー」とうなずいた。
土曜日の向き合い方も自分の中でまとまっている。「『まだ3日目』ということを頭に入れながら。最終日、最後の5ホールくらいで優勝争いにいられるように」。冷静にサンデーバックナインまでの青写真を描き、貞方と2サムの最終組を回る。(大阪府茨木市/亀山泰宏)