ボヤキの時松隆光 優勝争いにも「打ちたいボールを一つでも多く…」
◇日韓亜男子共催◇シンハンドンヘオープン 3日目(9日)◇クラブ72CC・オーシャンコース(韓国)◇7204yd(パー72)
初日に30歳になった時松隆光は、自らバースデーを祝うように、この日も初日に続くビッグスコア「66」を出し、通算13アンダーまでスコアを伸ばした。首位と2打差の位タイという好位置で最終日を迎えることになる。
今季は成績が振るわず、賞金ランキング71位。4試合連続予選落ちで迎えた大会だ。「ことしはほんと自分のゴルフができていないんで、打ちたい球を一つでも多く打てればいいと思ってやっています」。無欲さが好スコアにつながったのかもしれない。
「グリーンが日増しに硬くなって、なんかこう転がるというよりは滑っていくような感覚。パットも今日はちょっと弱めで打っても届いてくれるんで、タッチを(弱めに)変えました」と26パットをマーク。6シーズン連続でシードを守るマネジメントはダテじゃない。ショットも「パンと弾いてオーバーしたホールもあったので、ギリギリのクラブで転がって寄せるようにした」と短いクラブで手前から攻めた。傾斜に切られたピン位置に多くの選手がてこずった16番は「2打目が残り220ydぐらいで、ピンが35yd奥に入っていたので、グリーン手前10ydに落として転がして」と、1ピン以内につけてバーディを奪った。
9バーディを量産したが、ボヤキはなくならない。「なんかこう、いろいろやっているんですが、上手くはいってないんです。ショットもパットも全体的に下降気味で、こう上がってくるようにしたいんですがね。スコアよりやりたいことを少しでも多くやっていきたい方が強い…」。いい位置でサンデー・バックナインを迎えたら「(優勝を狙う)イメージはゼロじゃないですけど」と言いつつ「やっぱりいいボールを打たないとそこには行けないんで…」とあくまで自分の課題と向き合う腹積もりだ。
最終日は最終組の1組前で回る。気負う必要もない。思う存分自分のやりたいことをやって、気づけばリーダーボードの一番上に…。そんなプランがハマれば、最高だ。(韓国・仁川/服部謙二郎)