2023年 ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ

宮里優作がピックアップ 勝利のカギを握る西那須野CC注目ホール

2023/06/20 13:30
宮里優作が西那須野CCの注目ホールを解説する

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 事前情報◇西那須野CC(栃木)◇7036yd(パー72)

2021年にジャパンゴルフツアー選手会が主催する初のトーナメントとして誕生した大会は、今年も西那須野カントリー倶楽部を舞台に3回目の開催を迎える。ロバート・ボン・ヘギー設計の特徴であるバンカーが利いた戦略性の豊かな18ホールから、大会実行委員長の宮里優作が注目する3ホールをピックアップ。コース全体の特徴とともに、優勝争いのカギを握るキーホールを解説する。

※大会では正規のアウト・インコースを入れ替えて開催

ティショットの正確性が重要なコース

5番は左右2つのルートが用意されたパー4

コース全体を通してバンカーもさることながら、ホールのアンジュレーションに上手く溶け込んでいる池がよく利いています。ロケーションに負けてしまうと罠にどんどんはまってしまう、よく考えられたコース。ティショットの難しさが特徴的で、曲げると本当に厳しい展開を強いられます。

昨年は稲森佑貴選手(7季連続フェアウェイキープ率1位)が優勝した通り、やはりティショットの正確性が重要視されるコースです。

各グリーン付近に杭が立っている理由

グリーンには微妙なアンジュレーションがあるため、慎重なライン読みが求められます。目や体からでは感じにくい近隣の山から続く傾斜もついており、これは各グリーン付近に立っている山の方向を示すサイン(杭)を見て判断。サインからグリーン方向に順目とされていますが、僕たち選手は傾斜という感じで捉えています。

各グリーン付近には山の方向を示す杭が立つ

基本的にラッキーやアンフェアのないコースなので、良いショットをしている選手がおのずと上位に上がってくる傾向にあると思います。バーディはけっこう見られるし、池ポチャもたくさん見られると思う(笑)、メリハリのある18ホールです。

また、選手との距離がすごく近いことも、この大会の“ウリ”だと思っています。ぜひ会場に足を運んで、ギャラリーの皆さんに楽しんでいただきたいですね。

宮里優作が注目ホールを解説

14番(パー3/162yd)
美しい景観と手ごわいハザードを備えるパー3

バーディは「そうそう出ない」というパー3

景色が本当に素晴らしく、距離はそれほど長くないものの難度が高いパー3です。アンジュレーションの強いグリーン前方から左サイドにかけては池が絡み、右奥のバンカーも効いている。パーオンさせることはプロでもけっこう難しいと思います。ピンが左側に切られると、バンカーからは寄せやすくなりますが、池に向かって打つティショットが求められます。ピンが縦長のグリーン奥に切られたときは、遠くに乗ると3パットもあるので難度はより高まるでしょう。

16番(パー5/567yd)
2打目の選択が分かれる難度の高いパー5

2オンを狙うと“大ケガ”を負ってしまう危険性も

ティショット次第で2オンを狙えるものの、グリーン周りのハザードが選手に強いプレッシャーをかけます。右サイドから奥にかけては池が囲み、左サイドにバンカーというセカンドショットの精度が試されるロケーション。僕の場合は残り240ydくらいですが、2オン狙いはリスキーなときもあるので、グリーンエッジからアプローチで寄せてバーディを狙うプランも考えます。バーディも出るけれどボギーも出るという、なかなか面白いロングホール。ここを攻め切れた選手は、コース最終盤へスムーズに臨むことができるでしょう。

18番(パー4/436yd)
勇気が試される池沿いのフィニッシングホール

カップインまで気の抜けない一打が続く

ティイングエリアからグリーンまで左サイドに池が沿うフィニッシングホールです。右へ逃げすぎると難しくなり、勇気をもってフェアウェイに運べた選手がしっかりとグリーンを狙うことができます。僕はフェードヒッターなので池の上から巻いていく必要があるために難しく、ドライバーで打たないときもありますね。広い3段グリーンはアンジュレーションが強く、右側にピンが切られると傾斜でボールが左に流されやすい。4日間を通して、このホールをアンダーパーで乗り越えた選手が優勝に絡んでくると思います。

2023年 ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ