2022年 フジサンケイクラシック

「本当に恥ずかしい」 岩田寛のイライラ吹き飛ばした“パックリ”事件

2022/09/03 18:25
思い出の地で、ちょっと恥ずかしい記憶が刻まれた

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 3日目(3日)◇富士桜CC(山梨)◇7541yd(パー71)

前半を終えて1打後退、思いどおりにいかないプレーに岩田寛の怒りは最高潮に達していた。頭に上った血が急激に引いたのは、10番のパーパットを入れたあと。「チャック、開いていたんですよ。本当に恥ずかしい…」

事件が発覚した10番

3打差から出た第3ラウンドは、なかなかゴルフがかみ合わない。9番でティショットをミスしてラフに入れ、ボギーにするとイライラが爆発。「今年で一番イライラしていた」と後半に入ったところで異変に気付く。10番を終えて次のティに向かいながら、新岡隆三郎キャディに「チャック開いてるよ」と指摘された。

「こんなに怒っているのに、開いているって…。ラインを読んでいるときとか、パックリいっていたんだろうな」。前半のイライラはどこへやら、恥ずかしさが怒りを上回る。思い返せば、第2ラウンドの残り3ホールをプレーしていた時からかもしれない…。

11番ティ、もしかしてチャックの話をしている…?

動揺しそうな気持ちは、身だしなみを整えたところで切り替えた。ハプニングで冷静さを取り戻し、後半はノーボギーの1イーグル3バーディで通算9アンダー2位に浮上。「あしたはバーディを獲るしかない」と、2014年にツアー初優勝を挙げた大会で今季2勝目に近づいた。

2008年にはプレーオフで藤島豊和に惜敗するなど、なにかと思い出深い富士桜CC。「いまは、チャックのことで頭がいっぱい」と、今年は少し恥ずかしい記憶が刻まれた。(山梨県河口湖町/谷口愛純)

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