新車購入とシード権 19歳同級生コンビは貪欲に
2022/08/25 18:59
◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント 初日(25日)◇芥屋GC(福岡)◇7191yd(パー72)
一度交わした約束は取り消せない。退路を断たれた19歳、長野泰雅(ながの・たいが)が目指すのは優勝だけだ。
福岡県出身で、今年がプロ1年目。芥屋GCは高校時代にキャディのバイトをし、今も練習で通う場所だ。「コース自体は知っていて、どこにつけたら駄目というのが分かっているからボギーなしにつながった」と馴染みのコースで1イーグル、4バーディの「66」をマーク。首位と1打差の6アンダー2位発進を決めた。
好プレーを支えたのは、キャディの伊藤健心さん。高校ゴルフ部の同級生で、「優勝させる!」と意気込んでキャディを引き受けてくれた。開幕前には、冗談半分で「優勝したら、300万円あげる」と“契約”も交わしたばかり。「300万円もらったら、車を買いたいな」とモチベーションを高める相棒は、パッティングのライン読みも頼れる名キャディだ。
4アンダーで迎えた最終ホールは、パー5で2オンに成功。5mのイーグルパットはフックラインと読んだが、正反対に読んだ伊藤キャディのアドバイスに従いカップインした。
もちろん、自分のためにも優勝にはこだわりたい。昨年はサードQTで敗退したため、今季はツアーの出場資格を持っていない。推薦などで限られる機会を生かし、一発逆転でのシード獲得を狙っている。出場権と新車-。19歳の2人が貪欲に、全力で戦っていく。(福岡県糸島市/谷口愛純)