2022年 ASO飯塚チャレンジド

皿洗いを回避 池村寛世が自己ベスト「63」にヒヤヒヤした理由

2022/06/09 18:36
池村寛世はフィアンセの坂口琴音さんをキャディに据えている

◇国内男子◇ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント 初日(9日)◇麻生飯塚GC (福岡)◇6809yd(パー72)

パートナーとの“賭け”は思いのほかスリリングな展開になった。前半3番(パー5)でこの日2つ目のバーディを奪った頃、池村寛世は婚約者でもある女性キャディと思いを巡らせた。「きょうのトップはどこまで行くだろう?」。本人の「9アンダー」の予想に対し、フィアンセは「10アンダー」。外した場合は、夕食後の皿洗いの任務が課せられるという。

今大会で初めて訪れたコースは「パー5はイーグルチャンスにもなる。あとはパー4で“おまけ”の3つ、4つ来れば…」という皮算用。首位のスコアを予想した時はどこか他人事だったが、池村自身がバーディラッシュを見せた。

僕が押します

前半を「31」でまとめ、5アンダーでハーフターン。ドッグレッグのレイアウトが多いコースで1Wを10回握った。そのうち、得意にしているティイングエリアでの“直ドラ”は1回だけ。「ちょうど良いところに、バンカーとかの目印があってイメージしやすい」。ティアップして、林越えになる300yd超のドライブを繰り返した。

ロングゲームの積極性に加え、今週初めてロフト62度のウェッジをキャディバッグに入れた。ショートゲーム巧者の浅地洋佑に感化されたもの。「フェースを(大きく)開かなくても柔らかいアプローチが打ちやすい」。後半13番ではグリーン奥から下りの面へのチップを寄せてパーセーブ。新しいギアがさっそく役立った。

後半インはボギーなしの4バーディ。ツアー自己ベストの10バーディ(1ボギー)、「63」をマークした。それはつまり、パートナーとの“賭け”に勝ったことを表す9アンダーでもある。ラウンド中、リーダーボードで気になっていた宮里優作のスコアも同じだったと確認し一安心。「皿洗い、しなくていい…」と心晴れやかに2日目に向かう。(福岡県桂川町/桂川洋一)

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