本家からの愛あるダメ出しに感激 桂川有人は地元で“決めポーズ”披露なるか

◇国内男子◇中日クラウンズ 事前（27日）◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース（愛知県）◇6557yd（パー70）

前週ツアー初Vを飾った桂川有人には、翌日うれしいサプライズが待っていた。「次にツアー2勝目を達成した時には、堂々と、そして自信満々にポーズを決めるAmigo(アミーゴ)の姿を見せてくださいよ」。優勝グリーンで“決めポーズ”を拝借した、尊敬する新日本プロレス・内藤哲也から一部メディアを通じてメッセージが届いた。

「なんであんな恥ずかしそうにポーズしてたんですか？」という愛情たっぷりのダメ出しも食らい、「何やってんだと言われなくて良かった（笑）内藤選手らしいメッセージ。すごくうれしかった」と感激する様子から混じり気のないリスペクトがにじむ。本家にも指摘されたように少し控えめに映ったのは、若手としてゴルフのトーナメント会場でプロレスのパフォーマンスをまねること、何より尊敬する人物のポーズを拝借することに若干の抵抗があったから。それも“お墨付き”を得たことで、タイトルの喜びが一気に膨らんだ。

サービス精神旺盛な23歳だが、しっかりと足元を見つめてもいる。「もちろん技術的に進化し続けないといけないですが、私生活を含めてなるべく変わらないまま、いまの自分でいられるように。まだ1勝。そういう（浮ついた）つもりがなくても、そう見えてしまうこともある」と表情を引き締める。

中学卒業後にフィリピンへゴルフ留学するまでは、実家のある愛知県清須市で暮らした。この中日クラウンズは小学3年のとき、初めてツアー観戦に訪れた思い出の大会。「プロの球の高さに圧倒されました。石川遼さんの組につくギャラリーがすごくて、ほとんど見えなかったのも覚えています」。地元で2週連続Vとなれば、今度こそ堂々とポーズを決めるつもりだ。（愛知県東郷町／亀山泰宏）