2021年 マイナビABC選手権

シード確保に緊張感 優勝コースで小鯛竜也の“+α”

2021/11/04 16:51
思い出のコースで初日に5アンダーとした小鯛竜也

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 初日(4日)◇ABC GC(兵庫)◇7217yd(パー72)

キャリアで唯一の勝利は4年前、ココで手にした。「(開催は)2年ぶりのABC。練習ラウンドから良いイメージがわく」。フェードヒッターの小鯛竜也にとっては、攻めやすい右ドッグレッグのホールが多いコース。名物の高速グリーンも好みのタイプ。「67」は確かに、今季のモヤモヤを振り払うかのような4位スタートにつながった。

スーパーショットは折り返しの18番(パー5)。右の林からの第2打は「(フェアウェイに)刻むほうが難しい」というアングルだった。池の向こう、220yd先のピンを2UTで狙うと、ボールはピンそば40cmにピタリ。5アンダー発進を後押しするイーグルは、はた目から見れば無観客であることだけが口惜しかった。

首位に2打差の4位で滑り出した

「コロナ禍で大会が開催されるだけでありがたい」。そう力を込めるのは現在のポジションも関係している。賞金ランキング74位で年度末にシード落ちの危機に瀕している(65位までが賞金シード)。浮上のきっかけにしたい好相性のゲームで、頼もしい“プラスアルファ”が初めてバッグを預けた佐藤賢和キャディ。普段の相棒である石川遼が欠場したため、1試合限定でコンビを組んだ。「先週の自分のゴルフも見て、調子もわかってくれている。対等に相談できる」と良好なコミュニケーションも助けにする。

上位選手が出場する最終戦「日本シリーズJTカップ」を除いて、残りの4試合はすべて賞金1億5000万円(優勝3000万円)。「賞金が高い試合が多いのでチャンスと思ってやっている。良いゴルフはできている。もう少しバーディを獲れるホールもあった。1つ1つクリアできたら」と着実な歩みを意識した。(兵庫県加東市/桂川洋一)

2021年 マイナビABC選手権