2021年 セガサミーカップ

「あまり振り返りたくない」海外遠征 金谷拓実が感じた「欧と米」の差

2021/08/18 16:04
金谷拓実は約3カ月ぶりに日本ツアーに出場する

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 事前(18日)◇ザ・ノースカントリー(北海道)◇7178yd(パー72)

久々の里帰りのあいだ、自らのプレー映像をテレビで眺めて驚いた。「全英オープンを観たら、すごく痩せていて。自分では気づかなかったんですけど、会う人、会う人に『痩せた』って言われていた。『それは言われるわな…』と」。渡米前から3kg減を示す体重計のメモリ。金谷拓実の約2カ月にわたる欧米遠征のタフさを物語っていた。

「あまり振り返りたくはない。散々だったので」というのは5試合のうち3試合で予選落ちした米ツアーの試合(全米プロ、メモリアルトーナメント、全英)に尽きる。「自分としてはアメリカと欧州のツアーのレベルの差はそこまでないと思っていたが、アメリカのレベルは想像していたよりも高かった」。決勝ラウンドを戦ったのが欧州ツアーの平場の2試合という事実も、余計にそう感じさせる材料に違いない。

「ヨーロッパのなかでも上位、トップ10くらいに入っていないとアメリカにはステップアップしていけないように感じた」と、2つのトップツアーを隔てるモノを痛感。昨年のプロ転向以前から描いてきた、欧州経由のPGAツアー進出のプランについて、再考を迫られるような思いがした。

打ちのめされても、ただそこであきらめるつもりない。「(いつか)世界で一番高いツアー、アメリカでやりたい。早く海外でプレーしたい」。意欲は苦い経験をする前と同じだ。「向こうの選手と同じようなキャリアを踏みたいし、コロナで大変ですけど…(海外に)出ていきたい」

8月初旬に自主隔離期間が明けてから、大雨続きだった広島で練習場に通い、トレーニングをして過ごしてきた。海の向こうへのチャンスをうかがいながら、せわしなく後半戦を戦う。(北海道千歳市/桂川洋一)

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