110ydを5Iで 小斉平優和を鍛えたバハマの強風
◇国内男子◇~全英への道~ミズノオープン 3日目(29日)◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)◇7349yd(パー72)
小斉平優和がプレーした午前組はスタートこそ穏やかなコンディションだったが、後半に入るころには海からの強風がリンクスコースに吹き付けていた。それでも「これくらいなら、心地いいくらいです」とニッコリ。7バーディ、2ボギー「67」で首位と5打差の通算8アンダー5位に浮上した。
風が強くなった後半の5バーディは、2オンに成功した2つのパー5とショートアイアンをチャンスに絡めたもの。15番では残り120ydを54度のウェッジで1m、16番(パー3)は8Iで2mにつけて連続バーディとした。
昨年は日米を往復し、帰国のたびに自主隔離を繰り返しながら米下部コーンフェリーツアーでも戦った。19試合で予選落ち13試合という結果を「メッチャ飛ぶ選手でも、ほかのこともうまいからスコアが出る。(思った以上に)レベルが高かった。実力不足でした」と受け止めるが、経験は確実に血肉となっている。
昨年1月、シーズン開幕の舞台となったバハマでは猛烈な風の中をプレーした。「アゲンストだったら110ydを5Iで打ったり、フォローだったらドライバーで400yd飛んだり。こんなものじゃありませんでした」
コロナ禍が続く中、米国では3月末に出た1試合を最後に当面は日本ツアーに専念。「今年中に(日本で)一回勝って、またいろんなチャレンジをしたい。ヨーロッパにも、チャンスがあれば行ってみたい」と、前のめりな姿勢は変わらない。
上位2人には7月の海外メジャー「全英オープン」(イングランド・ロイヤルセントジョージズGC)切符が与えられる。海外志向にあふれる23歳にとって、もちろんこの上ない“ニンジン”だ。(岡山県笠岡市/亀山泰宏)