2020年 日本オープン

「お父さんの意地」52歳の谷口徹 23歳&25歳にドヤ顔で

2020/10/15 17:26
若手とのラウンドで勢い見せた谷口徹(右)

◇国内男子◇日本オープンゴルフ選手権競技 初日(15日)◇紫CCすみれコース(千葉)◇7317yd(パー70)

出場のプロ選手で最年長、52歳の谷口徹が3アンダーの2位タイ発進を決めた。4バーディ、1ボギーの「67」でプレー。最終9番では10mのバーディパットを沈め、渾身のガッツポーズを魅せた。同組でプレーした23歳の今野大喜と25歳の佐藤太地に向けて「今日は息子みたいなのと回ったんで、ちょっと“お父さん”の意地を見せてやりました」と2004年、07年大会王者のドヤ顔を披露した。

「最後、勝負だ」と同組内の競り合いは8番、9番の2連続バーディで勝ち越した。「ちょっと実力の差を見せつけて2人をへこませてやりました」と、意地悪そうな顔で笑いながらベテランぶりを発揮させた。

一方で、開幕前には若手にびっくりさせられることもあった。練習ラウンドでアマチュアの15歳、岩井光太(埼玉栄高校1年)と回る機会があり、ティペグからボールをこぼす様子を見て「緊張してるのか?」と声をかけた。しかし、すぐに勢いあるスピードボールを目の当たりにして、口を閉じた。「大学生はたまに見ていたけど、高校生もすごいね。もう俺の方が緊張したよ(笑)」。

今シーズンのレギュラーツアーは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、来場しているのは選手と関係者のみ。スーパーショットに湧く歓声はどこからも聞こえてこない。「ギャラリーがいないとまったくダメだね。(観客がいれば)なんかの拍子で良い波をつかめるときがある。それに、最近出ている試合もアドレナリンが出なくて一つも疲れない。ギャラリーが1人、2人いるだけでも『よし』とバチーンと打てる」と閑散とした会場に目線を落とした。

今週は「フェアウェイに落とさないと試合にならない」と選手らが揃えて口々にするラフを警戒する。この日、入れたのは12番ホールのみで「それがスコアにつながったんじゃないかな」と感触は良好だ。まずは好位置のまま決勝ラウンド進出を狙う。(千葉県野田市/石井操)

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