香港からシンガポールへ 大槻智春「三度目の正直」
◇国内男子&アジアンツアー◇SMBCシンガポールオープン 2日目(17日)◇セントーサGC(シンガポール)◇7397yd(パー71)
7位に入ったアジアンツアー「香港オープン」で2020年シーズンを開始した大槻智春が、続くシンガポールでも奮闘している。2アンダー15位タイで迎えた第2ラウンドで「67」をマークし、通算6アンダー暫定7位タイに浮上した。首位とは4打差の日本勢最高位で決勝ラウンドに進んだ。
大会出場は3年連続3回目。過去2回はいずれも予選落ちで「相性は良くないコース」という。「好調かと言われれば、なんとも言えない。なにかを変えたわけではないんです」。去年とは違う、上位進出の要因をしいて挙げれば、今年はこれが新年2試合目だということ。「寒い日本から来たわけではない。香港も気温が20℃前後はあった。そこでやって、こっちに入って来られたのは多少なりともあると思う」。近頃はアジアにも積極的に出向く。その姿勢がまずは実を結び、「三度目の正直ですね」と笑った。
この日も前半3番でボギーを先行させながら、その後5バーディを奪った。3つのパー5(4番、7番、18番)はすべてUTでの2打目をグリーン周りまで運び、“寄せワン”で乗り切った。ビッグプレーに乏しくても、「パターがよく入っている。読みにくいラインでそんなに大きなミスがない」と、そつなくスコアを伸ばした。
「まだ2日目。3日目が終わってこの位置にいられれば、4日目のこと考えやすい」と浮つくことなく淡々と言った。今大会は7月の海外メジャー「全英オープン」(イングランド・ロイヤルセントジョージズ)の予選シリーズでもあり、12位タイまでの上位4人(有資格者を除く)にメジャーチケットが付与される。「もちろん、出たい気持ちはあります」と口にしたが、表情には「着実に一歩一歩」という気持ちが見え隠れした。(シンガポール/桂川洋一)