塩見好輝は痛恨トリに「ワナにハマった」 堀川未来夢は無念2位
◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 最終日(20日)◇古賀ゴルフ・クラブ(福岡)◇6817yd(パー71)
悲劇は起こった。塩見好輝の待望のツアー初勝利はお預けになった。後続に4打差をつけて迎えたサンデーバックナイン。13番(パー3)でバーディを奪った直後の14番でダブルボギー、15番でトリプルボギーをたたいてリードを失った。最終ラウンドは前半「36」に対し、後半「43」。通算5オーバーの10位タイに終わった。
「14番のダボはもうしょうがない。ぜんぜん大丈夫だった」と塩見は振り返った。悔やんだのはリードを失った15番のプレーだった。「ちょっと欲が出た。バーディを獲りに行こうと思って」。フェアウェイからの第2打はピンまで残り100yd。「すごいフォローだったので、SWだったらちょうどいいと思った」。ボールはグリーンに落ちたが、バンカーに転がり落ちた。左足下がりのライから脱出に2打を要すなど5オン。2パットの“トリ”に「完全にちょっと…キレちゃいましたね」と、保ってきた緊張感が緩んだ。
中盤は4m前後のパーパットを立て続けに沈めて、後続を寄せ付けなかっただけに、「ずっとガマンできていたんですけど、ワナにはまった」と終盤の失速は思いもよらないものだった。「この(難しい)コースだからそうなったのもあるけれど、僕の技術がないのかもしれないですし、精神面も“きていた”のかなって」。上がり5ホールで9オーバーの結果に「リーダーで終わらないと意味がない」と厳しく敗戦を受け入れた。
「日本ツアー選手権森ビル杯」で初勝利を飾り、再びメジャーでのツアー2勝目がかかった堀川未来夢は塩見の失速により、終盤17番で突如首位に浮上したが、上がり2ホールを連続ボギーとして2位タイに終わった。
17番(パー3)では右サイドのピンに対し、第1打をグリーン手前に刻む作戦に出ながら2mのパーパットを決められなかった。18番は手前の花道から「一番自信のあるクラブ」としてパターをチョイスしたあと、ピン手前から再び2mのパーパットを外した。「こういうコースでこそ、マネジメントがつくづく大事だと感じた」と堀川。賞金ランキングは9位から6位に浮上した。(福岡県古賀市/桂川洋一)