石川遼は富士桜の自己ベスト「64」 9打差から猛チャージ
◇国内男子◇フジサンケイクラシック 最終日(8日)◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7566yd(パー71)
首位と9打差の12位から出た石川遼が猛チャージで魅せた。“無傷”の7バーディでプレーし、富士桜カントリー倶楽部での自己ベストを1打更新する「64」をマーク。優勝には届かなかったが、首位と4打差の通算11アンダー5位とし、納得の表情で4日間を終えた。
この日は何度もギャラリーの歓声を誘った。出だしの1番で5mのフックラインを沈めてバーディを先行。3番(パー5)でもグリーンエッジからの3打目を寄せてバーディとすると、6番(パー5)で2打目をカラーまで運び、難なく寄せて3つ目のバーディを奪った。8番ではティショットを大きく左に曲げてピンチを招いたが、パーセーブして折り返した。
後半に入るとさらに加速した。11番でピン手前5mを決め、14番のパー4(308yd)では1オンはならなかったものの花道から1mに寄せてバーディ。一時は首位に2打差まで迫った。15番(パー5)の2打目をグリーン左のバンカーに入れたが、50㎝に寄せてバーディ。17番(パー5)でも伸ばしてリーダーボードを駆け上がった。
4日間を通して、日々の修正ポイントからも自身の復調ぶりを実感できた。長く不調に苦しんできた1Wショットについて「前は林に入れなければ、きょうは調子が良かったねという感じだった」というが、今週は「ラフに行っていたのを、フェアウェイにどう戻すかという、ほとんど何も変えていないくらいの修正レベル」と、一時期と比べて曲がり幅も狭くなった。
グリーン上のプレーについては、「4日間、(ラインの)読みに気を使ってプレーして、2日目に入らなくなって、そこから3日目、4日目に立て直せたことはすごく自信になると思う」と胸を張った。
次週は「ANAオープン」(札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース・北海道)に出場する。「(2週前に優勝した)セガサミー以来、北海道に戻れるので楽しみ。どのくらい成長しているか分かりませんが、輪厚で自分のゴルフをしたい」と意気込む。前年大会は北海道地震の影響で中止になっただけに、「まずは大会が無事に開催されて成功に終わることを願います」と締めくくった。(山梨県富士河口湖町/柴田雄平)