WEB予約好調でPGM大幅増益
PGMホールディングスはこのほど、2012年12月期の連結業績(平成24年1月1日~同12月31日)を発表した。営業収益757億1800万円(前期比7・0%増)、営業利益102億1200万円(同41・4%増)、経常利益78億600万円(同58・3%増)、当期純利益は34億1700万円(同50・3%増)と増収増益を記録した。
同社神田有宏社長によると、
「東日本大震災からの影響はほぼ脱することができましたが、顧客単価は9247円(前期比1・6%減)と年々下落傾向にある。消費税増税を鑑みるとこの傾向はしばらく続くでしょう。また、アベノミクス効果がもたらした円安は、今後もゴルフ場の固定費増(ガス、電気代)が予想される。今期は、自社Web予約サイトの全面リニューアル、WEB予約者代表にヤフーポイントを付与するなどのキャンペーンが奏功し、全体予約の24%まで伸ばすことができました。この4月からは、Tポイントカードとの提携がいよいよスタート。ここのユニークユーザー約4297万人のうち約8%前後、約300万人がゴルファーと想定され、効果的なマーケティングが可能になります」
2013年度の経営戦略としては、新規M&Aの積極推進と運営受託の推進を掲げる。
「一連のTOBは失敗に終わりましたが、その分資金は潤沢です。13年は具体的なM&A候補リストを作成し、実行フェーズに移していきます。また、運営受託の推進については、収益改善のノウハウがあるので、オーナー様と改善できた数値をシェアできればいいという考え方です。赤字幅を圧縮できればそれはそれでビジネスになりうる」
メンバーの付加価値創出にも一歩踏み出す。内容は次の3点に集約されており、
1、男子プロトーナメントへの参加機会の提供
クラブチャンピオン大会を開催し、優勝者に今年度開催する男子トーナメント『HEIWA PGM』に主催者推薦枠を活用した本戦参加機会を提供。チャレンジトーナメント3大会もあわせて検討。
2、海外ゴルフ場との提携
海外有名ゴルフ場と提携し、PGMメンバーに海外一流ゴルフ場でのプレー機会を創出。海外一流ゴルフ場のコース管理技術の習得も目指す。
3、既存制度の拡充
P-CAP制度の充実(同社HP上に、メンバー専用予約ページを設置)
これ以外にもコールセンターの本格設置を視野に入れている。全グループゴルフ場の予約をここへ一本化、今年度末までに150名体制の確立を目指すもので、夜間受付にも対応する。ここで得た顧客情報を基幹システムと連動させ、リピート率を高める構え。