2012年 WGCブリヂストンインビテーショナル

史上最年少?“0歳児”の入場パス

2012/08/03 10:20
ホールアウト後、エリー夫人と愛息ダッシュくんのもとに駆け寄ったJ.デイ。西日が、新しい命を歓迎した。

オハイオ州のファイヤーストーンCCで開幕した今季の世界選手権シリーズ第3戦「WGCブリヂストンインビテーショナル」。世界ランク上位者を中心としたトッププレーヤーが集結する一戦で、オーストラリアのジェイソン・デイが戦線復帰した。

デイはこの試合が、8位タイに入った1か月前のAT&Tナショナル以来のトーナメント出場だ。戦列を離れていたワケは7月10日に第一子、長男のダッシュくんが誕生したため。メジャー第3戦の「全英オープン」も欠場し、エリー夫人をサポートしていた。

ところで、こちらの24歳の新米パパを応援するため、一家が在住するオハイオ州で行われる今大会には、さっそく家族で会場入りした。しかし今回、エリー夫人がトーナメント会場に着いた水曜日、ちょっとした“事件”が起こっていた。

エリー夫人は普段身に付けているはずの家族専用のパスを携帯していなかった。それに気づいたママは、IDバッジの再発行をお願いするため、急いでトーナメントを運営するスタッフの元に出向いた。すると関係者はその場で、新生児の入場パスも作成。ママに抱きかかえられた証明写真で、「Dash Day」の名前で印字されたバッジができあがった。

初日、デイは結局5オーバーの73位と大きく出遅れ。それでもホールアウト後はすぐに、眠っていたダッシュくんを大事そうに抱えながらクラブハウスへと向かった。本来であれば“提示不要”の生後3週間の赤ちゃんの入場パス。なんとも粋な計らいだ。(米オハイオ州アクロン/桂川洋一)

■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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