2014年 インターナショナルクラウン

7月の国別対抗戦 日米ツアー間の温度差

2014/04/13 18:29
出場資格を持つ森田理香子は欠場を明言。選手たちの目にはどう映っている?

米国女子ツアーの公式競技として今年からスケジュールに組み込まれた「インターナショナルクラウン」(7月24日~/米国メリーランド州・ケイブスバレーGC)は、1ヶ国から4名ずつ、計8ヶ国により争われる国別対抗戦。出場選手は3月31日時点の各国の世界ランキング上位4名が対象となり、日本からは宮里美香(27位)、宮里藍(31位)、森田理香子(36位)、横峯さくら(37位)が資格を得た。

米国ツアーでは昨年から特設ページを設け、選手を同席させた会見を定期的に行うなど大々的にアピール。大会成功への高い気運を示している一方で、選手を派遣する立場にある日本ツアーとは、少々の“温度差”があるのが実情だ。

そもそも今回の国別対抗戦は、世界の主要ツアーが足並みを揃えているわけではなく、米国ツアーの単独競技として開催される背景がある。日本ツアーには大会の構想と実施を伝える事前アナウンスはあったものの、それからの運営に関しては全くノータッチ。選手への連絡や出場意思の確認なども、当該国のツアーを経由せず、米国ツアーから直接行われるという。日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長が「ナショナルクラウンは米国ツアーの1試合という認識」という通り、ツアー間の連携は存在しない。

また、開催時期の問題もある。同週の日本ツアーは、こちらも今年から新規開催となる「センチュリー21レディス」が控えており、ツアー側からしてみればトップ選手を揃えたいという新規スポンサーへの配慮がある。小林会長も「日本ではツアーの最中で、スポンサーさんの試合でもある。(トップ選手には)日本の試合に出て欲しい意思は、当然あります」と打ち明けた。

その反面、「選手の立場からすればとても良いこと」と、国際競技の舞台が用意されることには歓迎。2年後には、ゴルフが正式競技に復活するリオ五輪も迫っている。「出場するかしないかの選択権は選手たちにある。日の丸を背負うのだから、出るからには勝って欲しいですね」。トップ選手には日本に残って欲しいけれど・・・。小林会長の笑顔の中に、複雑な胸中がうかがえた。(兵庫県三木市/塚田達也)

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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