2011年 ウェグマンズLPGAチャンピオンシップ

親譲りの才能を発揮!期待の新人、シンディ・ラクロス

2011/06/26 10:14
昨年のフューチャーズツアーの賞金女王!期待の新人が早くも実力の片鱗を見せつけている

「ウェグマンズLPGAチャンピオンシップ」3日目、首位のヤニ・ツェンを追いかけて5打差の2位タイにつけたシンディ・ラクロスがインタビューに呼ばれると、メディアセンターにいた多くの記者たちが席を立った。僕にとっては初めて名前を聞く選手だが、調べてみるとその理由がよく分かる。新しい米国人スターの登場が待たれる米国女子ゴルフ界にとっては若手のホープといえる選手だ。

フロリダ州タンパで生まれたラクロスは、ケンタッキー州ルイビル大学出身の24歳。昨年のフューチャーズツアーで3勝を挙げてプレーヤー・オブ・ザ・イヤーと賞金女王のタイトルを獲得し、今年はレギュラーツアーへとステップアップ。「ショップライトLPGAクラシック」ではルーキーながら11位タイに入っている。

ちなみに、昨年フューチャーズツアーで稼いだ賞金は93,107ドルで、これは08年のビッキー・ハーストを抜いて過去最高の獲得賞金額だ。

昨年の3勝のうち、2勝がここニューヨーク州というのは偶然ではないようだ。今大会が開催されているローカストヒルCCからわずか5マイルの距離にあるオークヒルCCで開催された08年の「シニアPGAチャンピオンシップ」。プロゴルファーである父、ダグ・ラクロスが出場した大会で、彼のキャディを務めたというラクロスは、この町に一軒家を借り、ここローカストヒルCCでもラウンドをし、ロチェスターの町のすてきなレストランに行くなどして、とても楽しい時間を過ごしたという。

「ニューヨークは確かに好き。とっても快適なの。芝やコースのレイアウトも気に入っているし、今週は自宅から試合に通っているみたいな気分なの」。

首位を走るのが世界ランク1位のヤニだとしても、彼女には関係ないようだ。「私は自分のゴルフをするだけ。失うものが何もないってことが、私の有利なところかしら」と、若さいっぱいにほほ笑んだ。【NY州ロチェスター/今岡涼太】

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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