同じ志で戦う“チームジャパン”
7人の日本勢が出場している今年の「クラフトナビスコチャンピオンシップ」。開幕前、海外メディアの震災への関心は今も強く、新聞紙面にも震災に対してコメントした宮里藍が大きく取りざたされるなど、日本勢にとっては特異な雰囲気の中で今季メジャー初戦が幕を開けた。
その初日、宮里美香が3位タイ、有村智恵が5位タイ。さらに上田桃子が10位タイに入るなど、トップ10に3人の日本勢が食い込む活躍。今大会3年ぶりの出場となる大山志保も、宮里藍とともに18位タイと健闘を見せるなど、リーダーズボードに多くの日本勢の名前が踊った。
「こういう時ですから、1人でも活躍してくれれば皆さんを元気付けられると思って。スコアボードを見ながら、キャディといっしょに“GO、GO、ニッポン!”って応援していましたよ」とは、大山の言葉。自身もイーグルを奪うなど、一時は4アンダーで首位に肉薄していた立場ながら、個人のスコアよりも、首位争いを演じる他の日本勢に目を細めていたという。
「少しは想いが伝わったこと思います」(美香)。「たくさんの人たちが日本で頑張っている。私も最後まで頑張って、何かを伝えられれば」(有村)。「少しでも明るい情報を届けられたらと思います。私もその中の1人に入れて良かった」(上田)。「日本人が頑張っているという良い雰囲気なので、私も調子良くこられています」(藍)。
まるで同じ志のもとに集ったチームのような、皆の心が通い合った強い団結力を感じる今年の日本勢。願わくは、彼女たちの想いや活躍が、被災された方々に少しでも多く届いていることを。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。