有村と不動、口を揃えて「しょうがない」
今週開催の「クラフトナビスコチャンピオンシップ」は、火曜日と水曜日の2日間でプロアマ戦が行われる。プロアマ戦は、選手が同伴するスポンサーや関係者たちのホスト役を務める立場だが、選手たちにとってもコースチェックやスイングの最終調整を行える貴重な時間でもある。
だが、今大会のプロアマ戦は2日間とも、本戦の開催コースであるダイナショアコースとは別に、隣接するアーノルド・パーマーコースでも同時に実施。つまり、パーマーコースを回る選手は、ダイナショアコースを回る機会を1日失うことになるのだ。
さらに、プロアマ戦に出場しない選手たちは、大会の合間をぬって練習ラウンドを行うことはできるが、当然ながらメインコースであるダイナショアに選手が殺到するため、枠から漏れてラウンドできない選手も出てきてしまう。シード外の選手がパーマーコースに割り当てられることが多く、日本人選手も大山志保、不動裕理、有村智恵、馬場ゆかりがそのパターンに当てはまっている。
有村は昨年、不動は一昨年に続き、今年もパーマーコースでプロアマ戦に出場。ともに、「まあ、しょうがないですね・・・」という言葉が口から漏れた。それでも、この日パーマーコースを回った有村は「ボールが自分の思い通りのところに打てているかをチェックしました」と、限られた条件の中で出来得る限りの調整を行っていた。
「この大会に出る選手は、誰もが通る道ですから」と話す不動。とはいえ、このコース分けによって選手への公平性が失われてしまうのはいかがなものか。2日間に渡るセレブリティを交えたプロアマ戦は、確かにメジャー初戦に華やかな彩りを与える。だが、コースの難度が高いメジャー戦だからこそ、選手たちには十分な練習環境を整えて欲しいと思う。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。