「千里の道も一歩から」アルバイトを糧に女王獲得を目指す横峯さくら

「ゴルフは万単位じゃないですか。普段そういうところにいると、金銭感覚がなくなっちゃう」という横峯さくらは、今年のオフも、とある飲食店でアルバイトをしたという。ホールに立ち、時には皿も洗う。昔は父親の経営する居酒屋を手伝った経験があるだけに、「接客は全然苦手じゃないですよ。お店の人にも褒められました」と得意げだ。

店に来た客に、気付かれることはないのだろうか？「ある日、メイクもばっちりして、眼鏡を掛けていたら、客のおじさんに『プロゴルファーの横峯さくらに似てるよね？さくらちゃんを綺麗にした感じ』って言われました。『そうですか？良く分かりません（笑）』って誤魔化しましたけど」と、なんとも大胆だ。

「3日間働いて、お金の大切さを改めて感じましたね」という横峯。毎週試合が続くと、それに慣れきってしまい、試合に対するモチベーションを維持するのが難しくなってしまう。そんな時、アルバイトで額に汗して時給何百円かを稼いだ経験が活きてくるに違いない。

「去年は苦しいシーズンで一勝しか出来なかったけど3位に入れた。そのレベルに来たと思う」と、今年は賞金女王獲得を宣言している横峯。多くのゴルファーが、先の結果を考えず、目の前の一打に集中したいという。それは、億単位の賞金を稼ごうとしているが、時給何百円かの仕事を体験する横峯の行動と、本質的には同じことだろう。（編集部：今岡涼太）