日本女子シニア制覇の大ベテランも奮闘中!
「昨年アマチュアの予選会に出て、結果は良くなかったのですが、今年はコースのご好意で、年寄りだし最後だからと推薦を頂きました」と謙虚に話すアマチュアの三木逸子。08年の日本女子シニアチャンピオンで、地元・高知出身、土佐カントリークラブを所属とする選手だが、若いプレーヤーにとっては、JGAナショナルチームの強化委員としての方が馴染み深い。
昨年までナショナルチームに居た森田理香子は、「世界ジュニアでは泣かされました」と振り返るが、コーチそして先輩として、精神面で勉強することが多かったという。学生時代、砲丸投げでインターハイを制したこともあるアスリートの三木は、ゴルフを始めたのは34歳と遅かった。それでも、競技で培ったハングリー精神で01年、03年の日本ミッドアマを制覇。50歳を過ぎた今も毎日5~6kmを走るタフさを持っている。
現在のゴルフ界は男女とも若年化が猛烈に進んでいる。宮里藍、横峯さくららがナショナルチームに入って来た時、三木はその上手さに驚いたという。「昔の子はただゴルフをやっているだけだったけど、今の子達はみんなアスリート」と三木は言う。「この子達がすぐプロになっても勝てると思った」というが、その言葉はすぐに証明された。
そんな若者達に混じって溌剌とプレーをする三木は、実に楽しそうだ。「迷惑を掛けないように回っているけど、上手な人と回って自分にないものを見て覚えたい」と、持ち前の向上心も覗かせる。過去、日本女子オープンに2度出場したが予選通過は果たせなかった。「正月とクリスマスとお盆と誕生日が一緒に来れば、予選を通るかな」と笑うが、初日を終えて6オーバーの72位タイ。まだまだ可能性は消えていない。(編集部:今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka