2011年 SANKYOレディースオープン

野村、ラストスパートに爆発の予感

2011/10/07 20:18
今季残りは日本ツアーに専念する野村敏京。まずは「ミズノクラシック」出場が目標だ

宮里藍宮里美香上田桃子に次ぐ4人目の日本人プレーヤーとして、今年から米ツアーに本格参戦している野村敏京。昨年のQTで40位に入り、今年アメリカでプロ転向。米ツアープレーヤーとしてこれまで11試合に出場し、6度の予選通過を果たすなど、「最終的な目標はアメリカ」という夢舞台で健闘を続けてきた。

しかし、米ツアーもシーズン終盤を迎え、9月開催の「ナビスターLPGAクラシック」を最後に、米ツアー残り試合の出場資格が途絶えてしまった。目標にしていた来季のフルシード権を確保できないまま「今年はもうアメリカで出られない」と悔しさを滲ませる。

その無念の想いを、今度は日本ツアーにぶつける。先週の「日本女子オープン」から最終戦の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」まで全試合に出場予定。野村は今年の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」で1勝を挙げているが、当時は会員でなかったために賞金は加算されていない。この勝利により単年登録会員となった以降4試合の獲得賞金は約260万円、現時点での賞金ランクは91位と、日本ツアーの来季シードも危うい状況。このままシード獲得に失敗すれば、来季は「中京~」以降の試合に出場できないことになる。

目先の目標は、11月開催の日米ツアー共催競技「ミズノクラシック」出場資格を得るべく、来週の「富士通レディース」を終えて賞金ランク35位以内に食い込むこと。「今週は優勝を目指し、来週にトップ5くらいに入れば出られるかも。頑張れば何とかなるでしょう」。決意を新たにしたその矢先、今週の「SANKYOレディース」初日に単独首位発進。「ショットが最近良くなってきたし、これからもっと良いスイングになっていくと思う」と、言葉に自信を込める。「中京~」での圧倒的な強さは、今なお記憶に新しいところ。強い決意を胸に秘め、野村のラストスパートが始まりを告げた。(群馬県高崎市/塚田達也)

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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