歴史的大混戦の結末は!?
2011/08/27 19:58
「ミドルホールが長い」「グリーンの傾斜が強い」などなど、選手たちが揃って難度の高さを嘆く今週の「ニトリレディス」の舞台、桂ゴルフ倶楽部。加えて、雨続きにより地面が軟らかく、設定ヤーデージ(6,490ヤード)以上の距離の長さを感じている様子。その影響もあってか、最終日を前に難コース特有の混戦が続いている。
しかも今週は、“ただの混戦”では済まない状況だ。首位から2打差に、実に19人がひしめき合う大混戦。この首位から2打差までの人数は、3日間競技に限り女子ツアー史上最多となる“歴史的混戦”となっている(1988年のツアー制度施行後)。
そしてそれは、多くの選手に優勝の可能性があることを意味している。中でも、ツアー未勝利の選手たちにとってはビッグチャンスと言えるだろう。19人のうち初勝利がかかるのは、4アンダー首位タイのイエ・リーイン(中国)、向山唯、笠りつ子。3アンダーには吉田弓美子。さらに1打差の2アンダーにイ・ボミ、カン・スーヨン(いずれも韓国)、井芹美保子、前田久仁子、永井奈都の9人と、ほぼ5割を占めている。
迎え撃つは、全美貞(4アンダー)、有村智恵(3アンダー)、アン・ソンジュ(2アンダー)ら百戦錬磨の強豪たち。これまであと少しのところで初優勝を逃してきた笠は「ガンガン上を狙って波に乗りたい」と鼻息は荒い。ツアー初勝利者が誕生するのか、それとも優勝の常連たちが貫禄を見せつけるのか。いずれにしても、最終ホールまで予断を許さないエキサイティングな展開になるだろう。(北海道苫小牧市/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。