初勝利に最も近い若手、藤本への期待
2011/08/21 20:27
今、最もツアー初勝利に近い若手であることを、改めて認識させられた。今年の「CAT Ladies」を通算6アンダーの6位タイで終えた藤本麻子。今季16試合目の出場で6度目のトップ10フィニッシュを果たし、ツアー初勝利こそ逃したものの大きな存在感を示してくれた。
初日は「66」をマークし、自身初となる首位発進。初日に関わらず、首位に立って1日を終えたのはプロ転向後では初めてのことだ。首位に4打差で迎えた最終日は「73」のパープレーで伸び悩んだが、「今振り返ると、3日分のバーディが初日に出てしまったのかな」と苦笑するなど、優勝争いを終えた言葉の響きにも、どこか余裕すら感じる。
09年にプロテストに合格した同期(81期生)では、昨年に甲田良美が先駆けてツアー初勝利。ジュニア時代にナショナルチームをともにしたメンバーには、今週に熾烈な優勝争いを演じた森田理香子、昨年の「日本女子オープン」を制し米ツアーを主戦場とする宮里美香など、刺激を与え合う多くのライバルたちに囲まれている環境にも恵まれていると言えるだろう。
今週は開幕直前にエースドライバーが故障し、急遽、別の同モデルの代用を強いられた不運もあった。絶好調のアイアンでカバーしての好スコアに、“もしエースドライバーを使っていたら・・・”との想像をつい巡らせてしまう。(神奈川県箱根町/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。