2011年 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン

米ツアーに挑む“第4の日本人”

2011/05/19 18:59
4月に米下部ツアーで優勝を飾った野村敏京。今週、“ひっそりと”凱旋出場を果たす

宮里藍上田桃子宮里美香の3人の名前が踊る、昨今の米国女子ツアー。その他にもう1人、米ツアープレーヤーとして健闘を続けている日本人がいる。昨年の米ファイナルQTで40位に入り、そのままプロ転向。今年がルーキーイヤーながら、早くも頭角を見せ始めている野村敏京(のむら・はるきょう)だ。

日本人の父と韓国人の母を持ち、3月に日本国籍の選択を表明。その翌月、米国下部のフューチャーズツアーで早々と初タイトルを手にし、大きな話題となった。さらに同月、レギュラーツアー2試合目の出場となった「アヴネットLPGAクラシック」では、藍と美香が予選落ちを喫した一方で、見事に自身初の予選突破。18歳という若さながら、計り知れない潜在能力の高さをうかがわせる。

その野村が今週、国内ツアーの「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」にスポット参戦する。アマチュアとして出場した昨年大会は、18位タイでローアマチュアを獲得。プロとして同じ舞台に戻ってきた今週、「(優勝は)自信になりました。プロになってレベルアップしたという、去年と違う気持ちでプレーしたい」と気力を漲らす。

日米両ツアーのシード権を狙う野村は今年、日本のQTを受ける予定。野村は米ツアーのシード権も持っておらず、両ツアーともに厳しい戦いが待ち受けている。だが、持ち前の負けん気の強さとポテンシャルの高さは、難局を打開していく期待を抱かせてくれる。最大の武器は、海外勢に見劣りしないアベレージ270ヤードを誇るドライバー。日本ツアーでのプロデビュー戦となる今週、どのようなプレーを見せてくれるのか非常に楽しみだ。(編集部:塚田達也)

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

2011年 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン