森田理香子、ドラマの予感
「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の2日目、散歩するには絶好の陽気の中を最終組付近のプレーを見ようと歩いていると、その一組前で回る佐伯三貴のプレーを観戦中の父・行生さんを発見した。先日行われた第15回日本ミッドアマチュア選手権を制した田村尚之さんは広島県出身。広島のゴルフ事情が気になっていたので、ここぞとばかりに同じ広島出身の行生さんに色々なお話を伺った。
トップアマでもあった行生さんだが、5歳下の同じく広島出身の倉本昌弘の出現には驚いたという。倉本が学生だったころ、とある大会の練習場で7I一本を持って、100ヤードの距離をフルショットと同じトップの位置で軟らかく打ち分ける。それも、ドロー、スライス、高い球、低い球と自由自在。それを目の前で見せられて、目が点になったという。
そんな話をしている時、一組後ろの森田理香子がフェアウェイにやってきた。飛距離に定評のある森田だが、そこからの第2打をゆったりとしたスイングでピンそば2mにぴたりとつける。「すっごく優しいスイングになったなぁ。倉本もあんな感じよ」と行生さん。最近、トップをコンパクトにするなどのスイング改造中という森田だが、それによってドライバーの球筋が低くなり、逆に飛距離は伸びているという。
この日の最終18番では4パットしてトリプルボギー。ホールアウト後は感情を抑える為に一旦ロッカールームに引っ込んだが、すぐに気丈にマスコミ対応を行った。画数の多いサインを見ても、若さが残る20歳。大きな期待と荒削りな才能が、ドラマを生みそうな組み合わせだ。(編集部:今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka