宮里美香が糧とする、2つの経験
2010/09/30 20:12
昨年の「日本女子オープン」の3日目までの主役は、紛れもなく宮里美香だった。3日目を終え、2位に4打差のリードをつけての単独首位。10代最後の大会、それもメジャーでの初優勝に期待は高まったが・・・結果は「78」と崩れて6位タイに沈んだ。
開幕前、報道陣からは当然のように昨年についての質問が飛ぶ。「あまり思い出したくないですね。あれも経験と考えて、今の自分自身を持ってやりたい」。過去の悔しさを振り切るように話す表情が印象的だった。
その1年後。初日を終えて4アンダーの首位タイに立ち、まるで昨年の再現のような好スタートを切った。「自分のゴルフに集中していれば、結果はついてくると思う。(優勝を)あまり意識し過ぎないように、内容重視でやりたい」。スコアや順位は考えず、1打に集中することを心がける。その境地に達した経緯を、「去年1年、アメリカツアーで回ったことの経験」と語る。
「昨年は良い経験だったし、その経験を無駄にしたくない。新しい自分を作って行きたいです」。昨年の悔しい経験と、アメリカで培った経験。この2つが実を結んだ時、今度こそ優勝カップを掲げている宮里の姿を見ることができるだろう。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。