攻めの三塚、いよいよ解禁か!?
昨年の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」最終日。首位争いを演じていた三塚優子は、17番パー3で池に打ち込み、痛恨のダブルボギー。有村智恵とのデッドヒートに敗れ、悔しさばかりが募る結果に終わった。
1年の時が流れ、今年の三塚を取り巻く環境は大きく変わった。2ヶ月の出場自粛から復帰した「スタンレーレディス」では、ショット、パットともに精彩を欠いて予選落ち。「試合勘がなかなか戻らない」。本来の実力を取り戻すには、もう少し試合経験が必要かとも思われた。
だが、3週間のオープンウィーク明けとなる今大会で、5バーディ、1ボギーの「68」をマーク。首位に3打差の4アンダー、5位タイと絶好のスタートを切った。「試合勘も、スタンレーよりはマシになっています。(今大会は)去年も優勝争いをしているし、焦点を合わせてきたのは確かです」。その言葉通り、この3週間をスイングの改良に充てていたという。
「簡単に言うと、アドレスでの体重配分です。これまで右足に(体重を)かけていたのを左足へ。これまで(左)3:(右)7だったのを、(左)6:(右)4に変えました」。この体重配分がピタリとフィットし、「ドライバーの飛距離が増えたし、安定性も出た」と効果はてき面。早くも結果を出し、飛ばし屋の本領も発揮しつつある。
スイング改良をして初の実戦とあり、「今日はいつもより欲を出さないように」と心がけていたという三塚。だが、初日の結果に余裕も生まれたのか、「あまり抑えたくないんですよ。もうそろそろエンジンをかけないと、とも思っています」と、なにやらガマンしきれない様子。「スタンレーレディス」でも気持ちを前面に出さないことへの必要性を説いていたが・・・。好調なプレーが呼び水となり、眠らせていた本来のプレースタイルが徐々に覚醒しつつあるようだ。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。