国内女子ツアー

1年を締め括る最後のメジャー大会

2006/11/22 18:00
地元テレビ局のインタビューに答える大山志保。地の利を活かせるか?

3月の沖縄から始まった国内女子ゴルフツアーも、今週の「LPGAツアーチャンピオンシップ・リコーカップ(宮崎CC)」がいよいよ最終戦となる。今年は、不動裕理が6年間守ってきた賞金女王のタイトルを大山志保が奪い、女子ゴルフ界の地位の変動が起きた年だった。

この日、日本女子プロゴルフ協会の会見で、樋口久子会長が大山の活躍について触れた。「獲得賞金が1億6千万なんて凄いと思う。それに、2位が7回でしょ!これが本当に凄いと思うわ。ベスト10なんていったら、何回あるのかしら。常に優勝争いをしているってことでしょう。休みも1年間通して1回しかないわけだし、大したものよ」。

出場34試合中、ベスト10フィニッシュは実に27試合。先週までの各種ランキングでは、賞金額、平均ストローク、平均パット数、パーセーブ率、パーオン率、イーグル数、平均バーディ数ですべてトップ。唯一、リカバリー率のみ3位だが、大山の凄さはこういったスタッツ類にもきっちりと表れている。

だがそれでも、世間的に大山が女子ナンバーワンと言い切れないのは、宮里藍の存在があるからだ。米国に主戦場を移した宮里は、今年ここまで国内ツアーには6試合出場している。その6試合の成績は、優勝、優勝、3位、2位、4位、7位。そのすべての試合で、大山より上位フィニッシュをしているのだ。宮里は、「日本では勝つことだけが目標です」ときっぱりと言い切っている。

一方の大山は、宮里を特別視するようなコメントは発していない。逆に、「今週は楽しみたい」というようなコメントが目立つ。試合への挑み方は選手それぞれ。だが、新賞金女王の重みを考えると、大山には今年最後のメジャー、しかも地元宮崎で、きっちりと宮里を下して優勝し、今シーズンを気持ちよく締め括って貰いたいものだ。(編集部:今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka