「夢だった」ぶっちぎり優勝を達成し、さくらは更なるステージへ
最終日も【67】とスコアを伸ばして、2位に5打差をつける圧勝劇で今季2勝目をあげた横峯さくら。2日目には自己ベストの【64】を叩き出し、3日間トータルでもこれまでの9アンダーを大きく上回る15アンダーと自己ベストを更新した。2位と大差がついていたこともあり、ウイニングパットは感動的な場面にはならなかったが、最終ホールに漂っていた勝って当然という雰囲気は、横峯が新たなステージに入ったことを象徴しているようだった。
スタート前、「優勝は意識せずに、自分のプレーに集中したい」とコースに向かい、途中で力みや緊張を見せることなく、その言葉通りに淡々とプレーした横峯。「先々週はすごく苦しかったけれど、今日は自分の納得いくプレーが出来ました」。優勝のプレッシャーなど、どこ吹く風だ。
娘の試合を見守った両親も、「(父)すごい落ち着いてる」「(母)今日は余裕で見れました」と、精神面の成長を感じ取っていた。父・良郎氏は、「違いは食事よ。キッチンカーを使って、毎食栄養士が食事を作ってくれる選手なんて他にいるけ?ラウンドしても疲れんし、それがプレー中の落ち着きに繋がってるのよ」と解説してくれた。
試合後の会見で、「優勝スピーチは、昨日の夜考えました」とこぼした横峯。(本人は言わなかったことにしようと粘ったが・・・)優勝をイメージするのは良いこと、としばし記者達と押し問答になり、最後は本人も納得した(と思う)。
夢だったというぶっちぎり優勝を達成し、賞金ランキングでもトップの大山志保との差を2,500万に縮めた。「(賞金女王は)まだ、ピンとこないですね」。だが、今週みせたような進歩を続ければ、秋には史上最年少でのマネークイーン獲得も現実味を帯びてくるはずだ。(編集部:今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka