カブキに魅せられた諸見里、“カブキ流”で魅せる!
今シーズンも残り5試合に迫る中、2位の横峯さくらに約2,000万円差をつけ、賞金ランキングトップを快走する諸見里しのぶ。だが、ここに来て調子が思わしくない週が続いている。今週の「樋口久子IDC大塚家具レディス」前日も、「不安だらけですね」と苦笑する。
シーズン前半から中盤にかけて冴え渡っていたショットのミスが目立つと振り返る。現在は「もうちょっとターフを取るように」との指導を受けているが、上半身の緊張や手の力の入り具合など、「ちょっとした差」で思い通りのスイングに達していない状況だ。
その中で、諸見里の考えにちょっとした変化を与える出来事があった。今週26日(月)、「前々から行ってみたいと思っていた」という歌舞伎を、銀座にある『歌舞伎座』で鑑賞。人生初という歌舞伎に感激しつつも、「ゴルフにつながると思う」とヒントを見出していた。
「力が入ったら、あれだけの動きは生まれない」という、しなやかな手の動き。「スーッとしている」という一本の筋の入った体幹や、下半身の体重移動。さらには、「ゴルフはある程度のミスが許されるけど、ああいうのって大きなミスは絶対にできない。どういう心構えで臨んでいるのか聞いてみたい」と、メンタル面でも感銘を受けたという。自身のブログでも思いの丈を綴っており、「(ゴルフに)取り入れて行きたい」と意欲的だ。
諸見里の故郷である沖縄の伝統芸能と言えば、太鼓のリズムに乗り猛々しく舞うエイサーが有名。猛々しさは気持ちだけに抑え、対極ともいる歌舞伎のしなやかさで更なる上昇を目指す。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。