馬場の好調の裏に、宮里藍の姿あり
2009/10/17 19:07
「富士通レディース」初日、馬場ゆかりは宮里藍と同じ組でプレー。前半は快調にスコアを伸ばした馬場に対し、宮里はパーを拾う苦しい展開が続いた。だが、馬場は後半の13番でダブルボギーを叩いて失速。一方の宮里はバーディを重ね、互いが入れ替わったような真逆の展開となる。
ここで、「藍ちゃんといっしょに頑張ろう。負けないように頑張りたい、という気持ちがあった」と振り返る馬場は、終盤に2バーディを奪って盛り返し、首位タイにまで浮上。1打差で終えた宮里とともに、絶好のスタートを切った。
迎えた2日目、馬場は前半は1ストローク伸ばすにとどまったが、後半に入り4バーディ、1ボギーとスパートをかけ、首位に1打差の好ポジションでフィニッシュ。初日の宮里を連想させるような展開で、連日の「68」をマークした。「昨日は藍ちゃんを客観的に見られて、良い勉強になりました」。馬場の口からは、この日は別の組で回っていた宮里の名前が再びこぼれ出た。
言葉に出さずとも、プレーをする姿だけで他の選手にプラスのイメージを植え付ける宮里の存在。もちろん、馬場の好調さの要因はそれだけではないだろうが、少なからず選手たちに影響を与えているのは事実のはず。一時帰国するたびに宮里が残すものは、ゴルフファンの心に強く刻まれる記憶だけでなないようだ。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。