奈落の底へ突き落とす、18番の崖状バンカー
2009/10/15 18:09
今週開催される「富士通レディース」は、千葉県にある東急セブンハンドレッドクラブが舞台。2007年、2008年と、ここ2年連続でプレーオフによる決着が続いており、ドラマチックな熱戦が演じられている。
その結末を演出している1つが、最終18番グリーンの左手前に待ち受けるガードバンカーだ。グリーン方向に向けてそびえる、高さ1メートルを超える絶壁。グリーンからバンカーに向けては傾斜がつけられており、グリーンオンしたと思っても、コロコロとボールは絶壁近くに転がり落ちてしまう。
絶壁近くに落ちてしまえば、一発でグリーンに乗せることはほぼ不可能。2007年大会のプレーオフでは、上田桃子が絶壁近くにボールを打ち込み、2発目でやっと横のラフに脱出するなど6オン。大トラブルに陥った。横峯さくらに勝利を奪われ、涙を浮かばせながらバンカーからグリーンに向かう姿は、今も記憶に新しい。
このバンカーが現在の姿に改修されたのは、2007年大会から。2006年以来の出場となる宮里藍にとっては、今年が初体験となる。「1メートルくらい(絶壁から)離れていれば大丈夫だと思います」と話すが、逆に言えば1メートル以内だったら横に出すしか無い、ということ。今年も、このバンカーが多くの選手を苦しませ、そして劇的なドラマを生み出してくれることだろう。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。