2021年 中京テレビ・ブリヂストンレディス

距離測定器は使いたい? 女子選手らに聞いてみた

2021/05/26 08:30
「全米プロ」で距離測定器を使う松山英樹(撮影/田邉安啓)

男子の海外メジャー「全米プロ」で距離測定器の使用が認められ、松山英樹が手に取る様子も見られた。スピードアップが一番の目的だが、現状では認められていない国内女子ツアーの選手らに、前週の「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」(愛知・中京GC石野コース)の会場で測定器について聞いてみた。

練習ラウンドでは使うことが多いという渡邉彩香は「フェアウェイとか普通のラフで使うかは分からないが、私は隣のホールから打つとか、結構トラブルが多いので、そういうときだったら使うかも。たとえば、刻んで出すのに目標とする木までどれぐらいとか。イレギュラーな場面で使ったらプレーも速くなるかな」と話した。

古江彩佳は「使えるなら使ってみたいですね。ヤーデージブックと両方で使っていくと思います」と前向きだ。

ただ、日本プロキャディ協会の森本真祐・代表は「霧や雨ではちゃんと測れないことが多いし、スピードアップにもさほどつながらないかな」と“時短”に懐疑的な姿勢を見せた。

「情報量としては1割、2割の感覚。選手が求める情報量はあれだけじゃ得られない。プロはピンまでの距離だけでは打っていないので、どっちでもいいんじゃないかな。ないよりはいいかな…ぐらい」

プロとキャディがヤーデージブックを見ながら距離を確認する…。そんな二人三脚の姿にあこがれるファンも多い。現在は使用すると失格となるが、解禁されればどのような光景になるだろうか。

一方、国内男子ツアーでは新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からセルフプレー(キャディなし)が認められており、そうした大会ではキャディの有無に関わらず全選手に測定器の使用が許されている。

今大会と同週の「ゴルフパートナー PRO-AM」(茨城・取手国際GC)などでも使用できたが、時短効果について男子ツアーを管轄する日本ゴルフツアー機構の広報担当者は悩みながらも「一概に効果があるかと言うと…。分からないですね」。ニューノーマルな世界で、試行錯誤は続いていく。(編集部・玉木充)

■ 玉木充(たまきみつる) プロフィール

1980年大阪生まれ。スポーツ紙で野球、サッカー、大相撲、ボクシングなどを取材し、2017年GDO入社。主に国内女子ツアーを担当。得意クラブはパター。コースで動物を見つけるのが楽しみ。

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