国内女子ツアー

どんぐりの背競べではなく、ポテンシャルの高さが欲しい

2007/04/28 00:00
2日目の最終18番で2メートルのパーパットを外した古閑美保。笑顔の古閑も良いが集中した鋭い視線でのプレーも見せて欲しい

今週行われている「屋島クイーンズゴルフトーナメント」のテレビ中継で、メイン解説をしているのは、ツアー通算62勝(国内44勝、海外18勝)している岡本綾子プロ。歯に衣着せぬ言い回しでの解説は、視聴者からの評価も高いが、時にはトゲのある言葉も飛び出す。初日の放送後に、ラウンドレポーターを勤める金谷多一郎プロ、GDOゴルファーズブログでもお馴染みの槙岡充浩プロとの雑談の中で、岡本プロから「もうちょっとポテンシャルの高さが必要ね」という言葉が飛び出した。

今の女子プロたちはスイングもコース攻略も、他の選手と同じように行っていて、少し面白みがない。ただ安全に確実にというよりも、もっと技術を磨いて自分なりの攻め方、自分なりの考えを出して欲しいという。海外ツアー経験の長い岡本プロだからこそ、強く感じることかも知れないが、確かに海外の一流選手はどんなゴルフ場でも好スコアを出したり、結果を残してくる。

初日のスコアは「どんぐりの背競べね!」と言い、この中で誰か抜け出す選手が欲しいと続ける。宮里藍など、ゴルフに取り組む姿勢の高い選手が上にいれば、下から追いつこう、追い越そうと次々に良い選手が現れる。先週まで3試合連続で初優勝者が生まれたが、それは少し調子の良い選手が順番で勝っているだけという見方もできる。

新しい選手の出現は大歓迎だが、「ツアーの中で優勝争いに加われるような・・・」という優等生のコメントではなく「絶対に勝つ!」というハングリーな精神も必要なのではないか。女子プロゴルフ界が今後も隆盛を続けるために必要なもの、それは単にアイドル的な要素ではない。本当に必要なのは、樋口久子岡本綾子、ト阿玉、そして不動裕理のように年間何勝もできる選手の出現と、それを追い越そうと思う選手たちの気持ちなのではないか。