世界のウェブにも貫録勝ち!全美貞が2週連続V達成!
全美貞の2週連続優勝で幕を閉じたサロンパスワールドレディス。最終日、最終組の中で唯1人アンダーパーで回り、2位に3打をつける完勝劇は、全の強さを印象付けた。
9番で上田桃子が長いバーディパットを沈め、一度は首位に並ばれるが、直後の10番でバーディを奪ってすぐに引き離す。16番でも、上田が先にバーディパットを沈めたが、全は落ち着いて入れ返した。
「自分のプレーに集中していれば、いいことが起きると思っていた」。言葉の端々に、自分のゴルフに対する自信が伺える。「(ウェブとのラウンドで)いい選手とプレーをしたし、難しいコンディションだったけど、良いプレーが出来た。一歩、進歩しているなと思えました」。
ピンチが無かったわけではない。3番でバーディを奪った後の4番ホール。ティショットを右に曲げた全は、斜面からの2打目を「ちょっとライも悪かったけど、ヘッドアップしてしまった」とミスショット。3打目も再び斜面から、前方の木の枝の下を通してフェアウェイに戻すだけだった。4打目を打つ前にレインウェアを脱いだ全は、それでもグリーンを捉えられずに5オン1パットのボギーとしてしまう。
だが、このミスを引きずる事は無かった。マイペースのカリー・ウェブにも、ギャラリーを味方につけ追い上げる上田にも、乱されることなく自身のプレーを続けた。
最終日は2,783人のギャラリーが会場を訪れ、4日間の動員数は宮里藍が出場した05年を上回る過去最高の28,841人を記録した今大会。降りしきる雨の中、18番グリーンに残ったギャラリーの前で、全は「ハウルの動く城」で勉強したという日本語でスピーチを行った。その日本語は、全のプレー同様に、一段と上手くなっていた。
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka