国内女子ツアー

プロアマ無しで本戦に集中できるか?

2008/05/15 19:45
18番グリーンに来た古閑美保を、2週前の優勝シーンを流して出迎える粋な計らい

前週に行われたメジャー大会を上回る、賞金総額1億2千万円が用意されている「ヴァーナルレディース」。その裏には、「世界を舞台に戦える女子プロゴルファーを育てたい」という大会目標が隠されている。

いまや、どこのトーナメントでも恒例となっているプロとアマチュアが一緒に回る大会前のプロアマ戦だが、今年で9回目を迎える「ヴァーナルレディース」は、2003年以降、これを実施していない。運営や予算的な負荷を減らす意味もあるが、プロアマをやらない分、沢山練習して、選手達に上手くなって貰いたいという狙いがあるという。日本女子オープンですら、2005年大会からプロアマ戦を実施している為、今年の女子ツアーでは唯一プロアマが無い大会だ。

選手達にとっては、その分いつもと1日予定が違ってくる。「これで明日から試合っていうのは、なんとなく違和感がある」という原江里菜のような選手もいるし、「ゆっくり出来るといえば出来るけど、結局18ホール回るから同じですかね。まぁ、練習ラウンドなら2球打てるから、最後のあがきが出来ます」と、不動裕理は言う。一方で、古閑美保は、「超楽です。好きなことが出来るし、前夜祭もホームパーティみたいでああいうのなら良い。素晴らしいと思います!」と大歓迎だ。

また、コースを長く難しくすることで、女子プロ達のレベルアップも図っている。だが、やっぱり何より選手のモチベーションを上げているのは、賞金の高さだろう。去年はその狙い通り(?)、6ホールに及ぶプレーオフで決着したが、さて今週はどんな熱戦が繰り広げられることだろう。(編集部:今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka