国内女子ツアー

和製ミシェル・ウィー!プロツアーデビューを果たした14歳の杉本愛理

2008/06/13 07:34
今週は「記念に」と、父・一剛(かずたか)さんがキャディを務める

今大会に出場している選手の中で最年少の杉本愛理は、14歳の中学3年生。この大会に出場するきっかけとなったのは、今年5月に行われた関西女子アマ。この大会を史上最年少で制したのだ。

現在の身長は168cm。恵まれた体格から繰り出すドライバーショットの飛距離は240~250ヤードと、プロと比べても遜色ない。初めてゴルフをやったのは、父と母について練習場に行った5歳の時。7歳でJGA会員になり、8歳で出場した世界ジュニアで3位。ゴルフ好きの両親が手塩にかけて育てる一人娘だ。

小学生の頃は150cmもなかったが、海外で戦うためには飛距離が必要と、両親は身長を伸ばすことを優先させる。毎日牛乳を飲ませ、睡眠時間はたっぷり取らせる。160cmを過ぎるまで筋力トレーニングは禁止で、重いバッグを担がなければならないジュニアの試合にも、ほとんど出場させていない。そんな気遣いの甲斐あって、中学に入ってその身長は一気に伸びた。

現在の体格から想像して、飛距離を武器にするタイプかと思いきや、実はショートゲームが得意だという。体の小さい頃は、いつもグリーン回りでアプローチやパターをやっていたというのが、その理由だ。

日本でのプロテストを受けずに、米ツアーのQTを目指す宮里美香が話題だが、「もっと早くアメリカに行かせたい」と父は言う。「高校は通信制にして、フューチャーズの予選会とかを受けさせたい。目指すはミシェル・ウィーのようにプロ宣言することです」と、夢は膨らむ。

7年前に初めて見に行ったトーナメントの「サントリーレディス」でプロツアーデビューを果たした杉本。わずか4~5年前には、18ホールついて回ってサインボールを貰ったという大場美智恵と同組になったのも何かの縁だろう。豪快なスイングと天才肌のアプローチを持つ、大型ジュニアの今後に注目だ。(編集部:今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka