香妻琴乃、さくらのアドバイスで好スタート
08年の「日本女子オープン」大会初日、高校1年のアマチュア・香妻琴乃が、1アンダー5位タイと、並み居るプロを押しのけて好スタートを切った。
記者会見に呼ばれた香妻は、あどけなさの残る表情と、独特のふんわりとした雰囲気で記者達の質問に答える。鹿児島出身で、3歳からゴルフを始めたという香妻は、「幼稚園の時は、途中で抜けて無理やり練習に連れて行かれて、泣きながら練習していました」と、微笑んだ。
横峯さくらの父・良郎氏が経営するゴルフ練習場に通った香妻は、さくららと共に練習を重ねた。「さくらねえちゃん」との年の差は7歳で、最後に一緒にラウンドしたのは中2の時。「全部攻めて、ボギーも平気で打っていたら、さくらねえちゃんに『1球1球大事に、丁寧にやりなさい』」と、既にプロとして活躍していた横峯にアドバイスを貰ったそうだ。
その教えは、今大会でも生きている。今週、香妻のキャディを務めるのは弟の陣一朗君(14歳)。今日は得意のショットもブレ気味だったというが、グリーンを外してパーが獲りづらい時は、弟と共に「ここはボギーでいい」と割り切って、絶対にダブルボギーを打たないように踏ん張った。「ダボを打ったら崩れていっちゃうので、ボギーで耐えて、次は気持ちを切り替えよう」と力を合わせた。
36ホールの最小スコアでメダリスト(予選トップ)に輝いた今年の日本女子アマも、「パーを獲ることに集中していた」と、バーディを狙わずに好成績を収めた香妻。「目標は我慢をするゴルフをして、予選通過することです」と、控えめな笑顔を見せた。(編集部:今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka