子ども達の憧れに!井上忠久先生が3位発進
プロゴルファーNO.1をかけた戦い「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」は、レギュラーツアーで戦う選手以外に、この大会だけの予選会を勝ち上がった選手60名も出場している。そのランキング51位で資格を得た井上忠久が、初日に2アンダーの3位タイにつけた。
「『75』を切れば良いという目標だったんです。コースレートが77.4でしょ。プロとしてハンディキャップを考えると75なら上出来と思って。最近ドライバーショットがダメで今日は3番ウッドばっかり(9回)使ったのですが、それがフェアウェイに行ってくれて」。
関西出身で開催コースのゴールデンバレーGC(兵庫県)は馴染みもあるのかと思いきや「10年ぶりですかね。難しい印象だけはあります。今回、事前の練習ラウンドもしていないです。なにしろ出場できるのが分かったのが先週の土曜日なので」。予選会で出場ラインぎりぎりだった井上は、開催週の直前に出られることが分かって、慌ててホテルやキャディ探しを始めたという。
レギュラーツアー出場は2012年「コカ・コーラ東海クラシック」以来2シーズンぶり。現在はチャレンジツアーを主戦場とし、空いた時間には地元大阪で開校したゴルフスクールでジュニアに無料でレッスンを行っている。「ゴルフはお金がかかるから、せめて子どもたちには無料で楽しんでもらいたいと思って」。ゴルフ界の底辺拡大はプロとして1つの務めだ。
「今週は土曜日に会場に来てくれるという教え子がいる。最終日にはティグラウンドに子どもと手をつないで上がるキッズエスコートに申し込んだという子もいるし…。だから、予選落ちで帰るわけにはいかないんですよ」。
子どもたちの憧れの存在で有り続けたい。最終日は38歳の誕生日でもある。井上先生は、教え子からのプレッシャーを心地よく意気に感じ、11年「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」以来、実に3シーズンぶりの決勝進出へ突き進む。(兵庫県西脇市/本橋英治)