池田勇太、石川遼の最終組に割って入る手嶋多一の心境は?
国内男子ツアー第18戦「キヤノンオープン」は3日目を終えて池田勇太が通算14アンダーで単独首位をキープ。6日(土)の第3ラウンドで「66」をマークした石川遼が2打差の2位タイに浮上してきた。
ともに待望の通算10勝目を狙う“遼勇”。2009年の「コカ・コーラ東海クラシック」以来2度目の2人の最終日最終組対決に注目が集まる中、その組に入るもう一人の選手、手嶋多一は苦笑いだった。5アンダーの10位タイからこの日のベストスコア「65」をたたき出してホールアウト。しかし「明日、組み合わせ・・・ゾッとしてきた。どうしよう」。リーダーズボードを見上げながら、思わず言葉を濁した。
通算6勝目を飾った2007年の「カシオワールドオープン」を最後に勝利がない。明日7日(日)の最終日最終組は2009年「中日クラウンズ」以来だ。昨年は、シード権確保に苦しんでいた現状もあるだけに「僕は“しれーっと”行きます。とにかく60台を目標にして。優勝は意識しない」と、キッパリ言う。
それでも、今月16日に44歳の誕生日を迎えるベテランはかつて、池田よりも、石川よりもずっと前に、若き怪物、九州の怪童として名を馳せた。「注目される組の中で、自分がいかにプレーできるか。粘り強くゴルフをしたい」と控えめだがファンの期待は小さくない。
一昨年は横田真一が13年ぶりのツアー優勝。昨年は久保谷健一が9年ぶりの勝利をマークした同大会。手嶋の5年ぶりの復活優勝も、十分に画になるはずだ。(神奈川県横浜市/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw